アテネからバスで約40分、サロニコス湾に面した港町で、アテネの臨海工業地帯の一角である。かつては農業で栄えた町だったが、今は見る影もなく工場が立ち並ぶ。町には、エレウシス遺跡があり、アテネからのバスもこの遺跡近くの公園に停まる。古代ギリシアでは大地と収穫の女神デメテルを崇拝する秘儀を行う中心地として栄えた町だ。この時代のエレウシスの神殿は古代ギリシアでも最も重要な神殿のひとつだった。

ハデスに連れ去られた娘を探す旅に出たデメテルが、途中たちより面倒を見てもらったお礼に農業を人々に伝授した。後に人々がデメテルを祭る神殿を建て、秘儀を行った。この秘儀は口外無用でいまだ謎である。